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R2年度の筆記試験対策(その6)選択科目Ⅱ-2

「選択科目Ⅱ-2」の答案の書き方について、考えてみたい。

 仮想事例の業務を提示されることもあるので、どう書けばいいのか? ということで、どんな準備をしておく必要があるのかが、今回のテーマである。

 

1.設問形式を確認する。

 下表のように、各部門の統一定型の設問文が採用されている。

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2.「受験申込み案内」記載の出題内容 

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出典:『令和2年度技術士第二次試験 受験申込み案内』のP.8「令和2年度技術士第二次試験の内容について」 から、抜粋引用。

 

3.文科省の試験部会で、「参考7 試験科目別確認項目.pdf」という資料を確認する。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/002/siryo/__icsFiles/afieldfile/2019/02/18/1411044_013_1.pdf

この資料から、「選択科目Ⅱ-2」を抜粋引用すると、次の通りである。

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出典:文科省 試験部会で、「参考7 試験科目別確認項目.pdf」は、抜粋引用。
 

 

4. 対策

(1)基本的な考え方

 評価する資質(コンピテンシー)を意識して、答案を書くこと。

 ・設問(1):選択科目の【専門的学識-基本知識理解】
        専門的学識-基本理解レベル

 ・設問(2):マネジメント-業務遂行手順

 ・設問(3):リーダーシップ-関係者調整

 

(2)各設問の答案の仕方

 ・設問(1):選択科目の【専門的学識-基本知識理解】
        専門的学識-基本理解レベル

の内容で、設問にする答えを淡々と記載すれば、OK。

学習対策については、調査、検討すべき事項と内容については、各「選択科目」で想定される一般的な内容を整理しておくことをおすすめします(特に、複数部門や科目を受験している人の場合)。 

 

 ・設問(2):マネジメント-業務遂行手順

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が書いてあれば、採点者は評価するハズである。

要するに、マネジメント(人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること)を中心に書かないと評価点は低いハズである。

 

設問文にある「留意すべき点」と「工夫を要する点」を丁寧に書いても、マネジメント要素が記載されているか、無いか、で評価点が別れるハズである。

ただし、業務を進める手順について、これらを含めて述べるのは、設問の指示事項なので、書く必要がある。

その例を挙げると、下記のような具体的な内容を書いておけば、どんな設問がきても使いまわしがきくハズである。

【留意すべき点】(例)
・基準を明確にする点
・規格の統一化、国際化標準化の観点
・各工程毎に留意点を説明する

進捗管理や設計変更点管理などの情報共有
・仕様書に明記されていない事項をどう取り扱うか
・信頼性、強度、要求仕様の明確化

・標準基準仕様書からの変更する内容とその対処方法

・過去の不具合事例ナレッジマネジメント

【工夫を要する点】(例)
・製作仕様書ドキュメント作成
・図面指示の明確化
・デザインレビュー実施による部門間調整

 

 しかし、これだけ書いても、技術士に求められる資質(コンピテンシー)では足りない。

つまり、設問には無いマネジメント(人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること)について、付け加えて書くことである。

具体的には、【留意すべき点】(例)や【工夫を要する点】(例)を挙げておいて、限られた資源配分により、この事項を優先に対応したとか、この事項はレベル上げて対応したとか、こちらは品質にあまり影響しないので、レベルを下げた対応をしたとか、書いておくといいと思います。

総合技術監理部門的な考え方になりますが、限られたリソースなので、全てを100点満点は取れないので、管理する項目自体のレベル差を作って、トータルで見た場合、満足度100点であれば、OKという感覚です(細かい点は、気にしない)。

 

 ・設問(3):リーダーシップ-関係者調整

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が書いてあれば、採点者は評価するハズである。

設問自体「業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方法について述べよ。」で技術士に求められる資質(コンピテンシー)について、問われているので、淡々と答えればよい。

 

その例を挙げると、下記のような具体的な内容を書いておけば、どんな設問がきても使いまわしがきくハズである。

(例)

・(ステークホルダー)近隣住民対策、利害関係者との調整方法

・プロジェクト管理方法の明確化
・関係部署間で同じ工程表を共有する。
・定例工程会議で、進捗と問題点の共有を図り解決策の検討を実施する。

・打ち合わせ方法、協議簿の取り交わして、言った言わないをさける。

・複数の関連工事がある場合の調整方法

・複数の違う工種が関連して、1つのプロジェクトが完成する場合

 

(作成:2020年5月2日)