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新試験制度での口頭試験対策

令和元年度技術士第二次試験の合格発表日は、2019年10月29日(火)であるが、これを待たずに、口頭試験対策を開始したいという人がいるかと思います。

こういう人のために、公表されている資料を中心にして、参考情報を記載しておきます。

 

1.公開資料を確認してみましょう。

(1)試験科目別確認項目

 まず、参考になる資料としては、文科省技術士試験部会の資料だろう(2018年11月6日の資料です)。その中で、「試験科目別確認項目」という資料があり、その中に、「技術士に求められる資質能力」が記載されています。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/002/siryo/__icsFiles/afieldfile/2019/02/18/1411044_013_1.pdf

 

(2)技術士第二次試験実施大綱

 次に、「技術士第二次試験実施大綱」の中には、次のように口頭試験では、点数を付けて評価しますということも公開されています。

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http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/002/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/11/29/1411044_003.pdf

 


2.上記1の(1)と(2)の資料をアレンジしてみると、次のようになります。こういうくくり方で評価されるということになります。 

 

 Ⅰ 技術士としての実務能力

 1.コミュニケーション、リーダーシップ(30点満点) 

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  2.評価、マネジメント(30点満点)

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Ⅱ 技術としての適格性

 3.技術者倫理(20点満点) 

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  4.継続研さん(20点満点)

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3.口頭試験の成績通知書

 (1)令和元年度の口頭試験の成績通知書の記載事項(予想) 

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合否決定基準は、次の通りです。

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https://www.engineer.or.jp/c_topics/006/attached/attach_6324_1.pdf

 

(2)平成30年度までの口頭試験の成績通知書の記載事項

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4. 想定問答集の作成方法

(1)基本スタンス

 新制度の筆記試験(必須科目Ⅰ)のように、各技術部門に統一された設問フォーマットが設定されて、それを実際に利用されていることが確認できたので、口頭試験でも試問内容フォーマットが統一されることが予想されます。

 

(2)業務経歴、業務内容の詳細

 これらのプレゼンは、これまで通り準備しておいた方がいい。受験者がどういう業務経験があり、受験している部門、科目が適切かつ本人が間違いなく実施した業務経験なのかを確認する作業は必要なので、これまで通りあると想定。

 ※文字で書いた内容を話し言葉に変換する必要があります。声に出して、喋ってみてください。

 

(3)試問の中心は、「技術に求められる資質能力」となることを想定しよう。

 これは、必ず確認される。おそらく、冒頭に数分間の業務経歴、業務内容の詳細のプレゼンを求められる。それに対する質問として、あらかじめ準備されている試問フォーマット定型句に沿った形で、質問されることを想定しておこう。

 まずは、「Ⅰ 技術士としての実務能力」である。

  1.コミュニケーション、リーダーシップ

  (1)コミュニケーション

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 (試問例)「業務内容の詳細」の業務で、あとあと誤解を生じないように、どのようにコミュニケーションをとりましたか? 何か、工夫や苦労した点がありましたか? 

 

  (2)リーダーシップ

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  (試問例)「業務内容の詳細」の業務では、関係者間の利害調整する場面もあったと思いますが、どんな内容をどう調整しましたか?

  

  2.評価、マネジメント

  (1)評価

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  (試問例)「業務内容の詳細」の業務で、成果・効果評価する際に、もっと改善すべき事項や残留リスクが存在したかと思いますが、どんなことがあったか教えてください。

  (2)マネジメント

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  (試問例)「業務内容の詳細」の業務で、業務上のトレードオフがあるなか、何を優先して、どのように資源配分しましたか?

 

 

続いて、「Ⅱ 技術としての適格性」である。

 3.技術者倫理 

(試問例)

 ・これまで定番の技術士法の3義務2責務と罰則事項も訊かれる。

 公益確保は訊かれる。

 

 4.継続研さん

 (試問例)

 技術士が更新制になるような動きがあるが、CPD時間は何時間必要か?といったことは訊かれないと思うが、どんなことをしていきたいと思いますか?といった訊かれ方はするだろう。

  ・国際通用性の観点で、APECエンジニア、ワシントンアコードは訊かれるかも?

 

 

(4)その他

 ・技術士受験動機、業務経験の失敗経験とそこから得られたことも訊かれる。

  

(作成:2019年8月1日、最終更新日:2019年8月2日)