業務経歴書でこれまでやって経験してきた業務の棚卸しをして、技術士としてふさわしい、創意工夫がある業務を選べているだろうか?
1.どんな業務を経験されてきましたか?
(1)創意工夫、そんなのない? 場合
こういう場合は、こうすることに決まっていることを淡々とこなしただけ?
仮説を立てて、こうした、ああしたではなくて、最初からこうすることになっていた【工法が決まっていないで、メーカー任せで積算されていないケースは少ないのでは?】(会社のISO9001の業務手順書にしたがって、ルーチンワークをこなしただけ。いちよう会社内部では、それぞれのフェーズで、レビューなどのチェックポイントは存在している)。
・・・・まずは、試しに「業務内容の詳細」(720文字)を1つ書いてみて検討してみる方法もあります。
(2)そういえば、ちょっと変えたかも? の場合
今までの方法を少し変えてみただけ。
→今回は、〇〇の制約(課題)があったので、少し変えてみたのだった。
それって、一般的なこと?(何か課題解決には、越えなければならない問題点があったのでは?)
今後も使える方法? 高いの安いの安全なの? メリットあるの? デメリットもあるよね?(技術士に相応しい? 創意工夫はあったのでは?)
(3)ボトルネック? ・・・・・そんなの最初から無い。あったら受注しないはず? 表面上は、こうだが、見方を変えてみるとそんな風にも見えるとか、多方面から業務を見直しみて、発見してください。その業務に対して一番知っているのは、あなた自身です。口頭試験でも、その業務に関してはあなた以上に知っている人はいません。
(4)初めての開発物 の場合
技術士法の(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
・・・・・「開発」という文字はないことに注意すること。
2.業務詳細(小論文)の変遷
これまで、試験制度の変遷があり、技術的体験論文から業務詳細(小論文)に変わってきている。
この資料は、筆記試験の合否判定基準には関与しません。つまり、筆記試験が合格した場合、初めて使用される資料です。
時期 | 二次試験筆記試験 | 申込み時や二次試験筆記試験合格時 |
~ 平成18年(2006年) |
筆記試験時、「技術的体験論文」を解答する。 | - |
平成19年(2007年) ~ 平成24年(2012年) |
「技術的体験論文」廃止 |
筆記試験合格者には、 技術的体験論文 図表等を含め3,000字以内で A4用紙2枚以内とし白黒とする )を口頭試験前に提出。 |
平成25年(2013年) ~ |
「技術的体験論文」を受験申込書の中に記載する業務詳細(720文字以内)。 |
こんな変遷を経て脈々と続いている技術士試験なので、その申込書の準備は必要なのです。
3.多分、受験申込書を書いている段階では予想だにできない現実について
受験申込書提出時点では、あれもやりました、これもやりました、いろんな評価を受けましたと盛沢山に書くことがいいと思うかもしれません。しかし、筆記試験合格した後に、何でそんなに盛ってしまったのだろうか?と思うかもしれません(人それぞれですが)。そして、口頭試験用として、3分、5分程度にポイントとして要約して、話し言葉に変換する作業に追われることなると想定します。試験官は、事前に読んでいると思いますので、不用意に記載してしまった不要なキーワードについて質問が来る場合もあります。それによって、不幸にも、口頭試験用として、3分、5分程度にしたポイントやそのストーリー展開とは違った方向に追及の質問が続く場合もあるかもしれません?(無いかもしれません)
職場にもし先輩技術士さんがいる場合は相談してみることをお薦めします。また、身近にいない場合は、受験対策サイトの無料相談などで見てもらうことをお薦めします。有料無料にかかわらず、一人で悩んでいた場合よりも大きく改善されると思います(一歩前に踏み出してみましょう)。
4.2019年度試験から、受験申込書が若干変更あるとのことです。若干ですので、これまでと同じように作成しておいて、変更部を修正するようにしてみてはいかがでしょか。
(作成:2018年11月26日)