まず、筆記試験合格おめでとうございます。
絶対不合格だと思って、口頭試験の準備していなかった人でも多くの人が合格しているので大丈夫です。
また、筆記試験直後から着々と準備している人って、その勉強の濃度ってどれ位なのでしょうか? 普通そんな真面目な人は、数少ないと思います。ですから、リードされているとか思わずスタートしましょう。
口頭試験の合格率は、部門により若干の違いはありますが、約9割は口頭試験も合格します。
つまり、約1割の不合格者にならなければいい訳です。
でも、このため、口頭試験が終わるまでは相当なプレッシャーを感じて、ストレス状態になります。
一番想うプレッシャーは、口頭で落ちたらまた筆記から出直しということ。
このことが絶えず、頭に浮かんできます。この状態から解放されたいと思うのですが、それは、口頭試験が終了、その先3月の合格発表まで続くことになります。
また、普段の仕事に加えて、口頭試験準備をするので、これもまた負担になります。
1.口頭試験の目的を知る
口頭試験では、受験者が合格判定基準を超えているかを試験官は確認する作業をしています。
・経歴および応用能力
・技術者倫理
・技術士制度の認識その他
この3つを確認する作業が口頭試験です。
2.筆記試験の成績を確認する
まず、郵送されてくる合否通知を確認する。
見開きで左側に「筆記試験の成績及び結果」を確認する。
(必須科目Ⅰ)の成績が満点の何%になっているかを知ること。
(選択科目Ⅱ)がAかBか。Bの場合は、どこが間違ったかを反省しておく。
(選択科目Ⅲ)がAかBか。Bの場合は、どこが間違ったかを反省しておく。
3.口頭試験日などを確認する
見開き右側に「口頭試験について(通知)」で、試験日、試験時間、試験会場、受付場所を確認する。
試験日まで、あと1ヶ月しかないのか、お正月を挟むのかで随分と違ってくる。
それによって、スケジュールを考える。
尚、試験日の変更は一切認められていません。業務の都合や家庭の事情など色々とありますが、(善意/悪意にかかわらず)それによって、変更は一切認められません。日本技術士会のホームページの「よくある質問」にも書いてあるので目を通しておいてください。
4.スケジュール計画する
インプット/アウトプット作業と先輩技術士に相談したり、模擬面接講座の予定を入れたりする。
まずは、これまでお世話になった人に、筆記試験を合格したことを連絡しておくことで、今後も相談にのってもらうようにお願いしておく。その時は、口頭試験日を必ず告げておくこと。こうすることによって、あまり時間がないことを知ってもらうことによって、無理なお願いも優先して対応してくれるかもしれません。
5.準備
次のような内容を準備していく作業を短時間でこなしていく必要があります。
(1)経歴および応用能力
受験願書の控えを使って、業務経歴と業績720文字をスマホなどで録音しながら、自分の口で話口調で喋ってみる。
何分かかりましたか? おそらく相当に時間がかかったのではないでしょうか?
業務経歴を〇分間、業績を〇分間の目標時間に合わせるように、受験願書の内容をポイントをしぼっていきます。
また、受験願書は文字で表現していましたが、これを話し言葉に変えていく作業が必要だと感じたと思います。
注意する点としては、最初から暗記してはいけません(暗記は最後の3日前からで十分だと思ってください)。
自分の声を録音した物を再生して聞いてみて、自分が表現しようとしていることがその想い通りに伝えているかを確認してみて、解りづらいと感じたところは、ドンドン修正していきます。これを繰り返す。
(2)技術者倫理
技術者倫理は、最近の反倫理に関するニュースには目を通しておくこと。
(例)K鉄鋼メーカー、N(Sも追加)自動者メーカー、その前は横浜杭打ち、羽田新工法 ・・・
単なる知識だけでは駄目で、そうならないようにどのように行動しますか? が答えられるようにしておくことと、行動していることを説明できる必要があります。
また、最近のニュースでは組織ぐるみで10年以上もやっていたとか。社内資格認定制度はどうして運用すべきか? など、そんな事態になっている場合は、技術士としてどうすべきかということを技術士法などの言葉を織り交ぜながら説明できるように準備しておく必要があります。
(3)技術士制度の認識その他
技術士制度の認識その他では、三義務二責務、罰則、CPD。これらは部分的に暗記する必要があります。
技術士とは何ですか? 位は、
技術士法第二条
「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、
技術士の名称を用いて、科学技術に関する高等の専門的応用能力を
必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又は
これらに関する指導の業務を行う者をいう。
と、暗記したことを言えた方がいいです。
「開発」という業務は、この定義の中にないので、注意してください。試験官が「開発ですね?」と、言ってきた場合は、それはそれでOKですが、その場合でも、定義にある業務を付け加えて説明するように注意した方がいいと思います。
(4)想定質問リストを作成して、質問と回答を練り上げる。
1対1に質問と回答を作っていく訳ですが、(自分の場合は、)どうしても、質問に答えようとするとマイナスイメージや劣っているようなイメージになって、答えられないような事項が必ず出てくると思います。
例えば、学会に入っていますか? 学会発表は?と訊かれた場合、入ってない場合は、入っていませんと、きっぱりと答えた上で、技術的な情報を入手や発表する機会は、こんなところであります。社内発表であったり、インターネットで情報を入手している等を回答する。スパッと回答するのが大事です。